中学3年 コミュニケーション授業8
2013.02.21
修学旅行の振り返りとして中学3年で行っているコミュニケーション授業。今回は、多田淳之介さん担当のクラスの2回目の授業について報告します。
まずはじめに、お互いのイメージを共有する活動として、大縄跳びをしました。ただし大縄は準備していません。教室の両端で縄を回すふりをしている人はいますが、実際に縄はありません。生徒たちは見えない縄を飛んでいきます。
写真だけではなかなか伝わらないのですが、生徒たちが縄を回す人の手の動きに合わせて飛んでいくと、そのうちに縄が見えてくるようになります。縄のイメージが共有されることで、生徒たちは、縄にあたらないように自然に頭を下げたり、縄にあたらないように大きくジャンプしたり、抜ける時は早足になったりと、実際に大縄跳びをしている時のようにふるまい始めます。
活動の後に、多田さんは一人でも縄を意識しないで、縄が回っていてもジャンプもしない、避けることもしない人がいたら、すぐに縄は見えなくなるということを、実際にやってみせながら説明されました。全員でイメージを共有することで、初めて見ている人にも大縄の存在を伝えることができるのです。
次に「ステータス」などと呼ばれる活動を行いました。はじめに2つのグループに分かれた後で、相手のグループにわからないように、1から20までの数字を一人ひとりに割り振ります。
それぞれがその数字に合わせて、自分の趣味(本当の趣味でなくてもかまわない)を決めていくのですが。数字が大きい人ほど「活発な趣味」を、小さい人ほど「地味な趣味」を選びます。
趣味を決めた後で、相手のグループの中で自分と同じ数字を割り当てられたと思われる人を探して2人組になります。もちろん数字を言ってはいけません。自分が選んだ趣味がどんなものだということしか話してはいけません。もちろん同じ趣味の人とペアになっても、同じ番号になるとはかぎりません。
全員がペアになった後で答え合わせをします。
この活動は、相手がその趣味をどのくらい活発なものか、どのくらい地味と考えているのかイメージを共有できないと、なかなか近い番号の人とペアになることができません。
答え合わせの後で多田さんは、たとえば同じ言葉を使っても、受け取る人によってイメージが異なる場合があるので、コミュニケーションにはまずお互いのイメージを共有することが重要だとおっしゃっていました。
この後10分間の休憩をとり、授業の後半では修学旅行の写真を用いて、班ごとにお互いのイメージをすりあわせながら、演劇を創っていきましたが、続きはまた次回。